布と糸を知る21(ペリープル)

◆布と糸を知る21(ペリープル)
 
前回のルシアン コングレスは、ヨリが強めのしっかりしたこぎん糸との相性が良い布で、布の変形が少ないしっかりとした布でした。
 本日のペリープルは、初めに言うと、どの糸とも相性の良い布です。しかしながら、刺しやすさと別視点での特徴がありましたのでこの後お伝えします。

◆ペリープル基本情報
⚪︎素材 綿

⚪︎1㎠あたりの目数(縦:横)7目:8目
⚪︎購入店 津軽工房社
⚪︎購入時期 2023年頃(ロットによる差の可能性を考慮し記載)
⚪︎展開色や価格等の商品情報は店舗にお問い合わせください。

(織り糸が細そうです)

◆ペリープルの印象(さとの坊調べ)
⚪︎柔らかいが丁度良い張りがある▶️経糸を持ち上げやすく刺しやすい
⚪︎布目が見やすい▶️初心者の方も刺しやすい
⚪︎経糸が細い▶️こぎん糸等の存在感が出る
⚪︎こぎん刺しをした部分が(縦に)縮む▶️加工に合わせた刺し方(総刺し、部分刺し等)や接着芯の使用を検討したい

 ペリープルを手に取った時の第一印象は、ニューコングレスに似ている、でした。しかしながら様々な糸で刺してみると、ニューコングレスが空気を含んだ糸や太めの糸に織り糸が圧されるのに対し、ペリープルは太めの糸でもこぎん糸等の居場所が安定する等、布としての特徴が異なることがわかりました。
 先日のルシアンのコングレスの記事でも触れましたが、織り糸に動きが出る布は、こぎん刺しをすることで布が完成する印象(織り糸の揺らぎがなくなる)があります。布によって縦方向の縮み具合が異なることを考慮して、大きめに布を裁断したり、こぎん刺しを刺す範囲を拡大したりしたいですね。私はブックカバーを作ることが多いため、今後自分も改めて意識していきたいと思いました。

 ◆ペリープルに、また刺してみたい!と思ったさとの坊おすすめの糸
 全て運針で同じこぎん針を使用して刺した感想です。私の技量が見た目や感想に影響することをご理解いただきますようお願いいたします。

⚪︎3. ダルマ こぎん糸
刺し心地:材料同士の質感の相性がよくスムーズ
見た目:糸にストレスがない
感想:繊細なダルマのこぎん糸も大らかに楽しめる

⚪︎4. つきや こぎん糸(10本合)
刺し心地:とてもスムーズ
見た目:堂々としている
感想:とても良い、おすすめ

⚪︎5. 津軽工房社 こぎん糸
刺し心地:スムーズ
見た目:糸の特徴が生きている
感想:とても良い、おすすめ

⚪︎6. 1chi® こぎん糸
刺し心地:布の織り糸の締まり具合と相性が良い
見た目:ふっくらしている
感想:刺し心地も見た目も糸の長所を楽しめる

⚪︎その他感想
 柔らかく優しい布ですが、織り糸の締まり、糊付け具合が丁度良く、刺しやすい布でした。経糸の動きが適切で、全ての糸で快適な刺し心地を楽しむことができました。また布目が見やすくこぎん糸等の存在感がしっかり出るため、初心者の方におすすめしたい布だと感じました。
 糸の見え方は好みだと思いますが、つきやのこぎん糸であれば8本合よりも10本合が堂々とした印象でした。そしてオリムパスやマタルボン(刺繍糸)等のバラけやすくふっくらとした糸がますますふっくらと綺麗に見え、太めの糸の長所が生きる布だと思いました。
 下にペリープルのズーム写真を載せます。ここまでの研究結果を一緒に楽しんできてくださったみなさんは、経糸を見るだけで布の特徴がわかってきたのではないでしょうか!?表面のパヤパヤとした毛がこぎん刺しをして糸を引き抜く時の負荷(摩擦)を逃すのかな?とか、色々考えて、試したくなってしまいますよね。(笑)

◆ペリープルで楽しめるキット
開発したらご紹介します。

◆次回の布はkoginbank 綿こぎん布

 いよいよ次回は布調べ最後の布です。  



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◆布と糸の相性について
 布と糸を知る3
でも触れましたが、感覚は個人差があり、当然ながら好みも個人差があります。相性に関しては、布と糸の組み合わせによって刺し心地が異なることをお伝えしたい気持ちで書いています。布や糸の第一印象で距離をとってしまうのは、勿体無いと感じているのも今回の調査を行う理由の一つです。マイナスではなく、プラスを知っていくのが調査の目的です。

◆調査内容に関して
 個人でこぎん刺しをお楽しみいただく方に向け情報で、さとの坊が自宅保管した材料で調べた内容です。保管環境によりお手持ちの布とカウント数のずれや重量に相違が出る場合があると思いますが、ご了承ください。また、写真の無断使用はお断りいたします。 楽しいこぎん時間になりますように。 

※布名のアルファベット、糸名の数字は便宜上振ったものです。

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